なめこ、馬になる。



毎回度肝を抜くキャスティングが楽しい『なめこ文學全集』もいよいよ連載16回目。（いつの間にか１年過ぎてたんですね...）
「comicスピカ」No.22（幻冬舎コミックス）に掲載されている最新エピソードを早速ご紹介します♪
さらにこの記事の最後に『なめこ文學全集』複製原画が見られるイベントのご案内があります！

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今回の作品は有島武郎『カインの末裔』です。


有島武郎を知らなくても『白樺派』といえば言葉だけは聞いたことがある方もいるかもしれません。
白樺派といえば武者小路実篤や志賀直哉が著名ですが、有島武郎もそんな白樺派の代表的な作家のひとりです。

さて、そこで冒頭の「馬」であります。




先程ご覧いただいたとおり「馬」役に抜擢されたのは我らがなめこさん。

そんななめこさん、なんと3ページ目、登場コマ数4コマ目にして...




売却。

本来メインキャラクターであるはずのなめこ、まさかの退場です。



かわりに買われたのは屈強な馬（マッスルなめこ）。

どうやらこの世界では馬もなめこになってしまうみたいです。




って、馬の話はどーでもいいんです。




本作の主人公は仁右衛門（にんえもん）という大男で、これがまた荒っぽくて手に負えない野郎でして。

威張り散らして態度もでかく、小作人としての掟を破り、周囲からはとても嫌われている仁右衛門。
しかし過酷な北の大地で生き抜くために彼はそうするしかなかったのです。
うまく立ち回るだけの知性も、豊かな暮らしをするだけの財産も、彼は持ち合わせてはいなかったから。

そんな仁右衛門の人生は苛烈を極めます。



幼子との死別



圧倒的な身分の差



孤立



次々に襲い来る壮絶な運命を前に仁右衛門は絶望の淵に立たされます。






もしも...




もしもこれらすべて、仁右衛門が生きるために犯した罪の償いだとしたら？

それとも始めから決められた運命に従って生きるだけなのか？

仁右衛門が少しだけ他人に思いやりがあり、周囲の手助けがあったとしたら？




仁右衛門が出した答えはただ一つ。




その答えは是非「comicスピカ」No.22でお確かめください。


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『なめこ文學全集』（１）〜（２）好評発売中！！


なめこ文學全集　なめこでわかる名作文学（１）（→Amazon）
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［バーズコミックス　スペシャル］
    作者：小鳩まり
    サイズ：B6判並製
    価格：各650円（本体価格619円）

試し読みもできる『なめこ文學全集』特設ページはこちら
http://www.gentosha-comics.net/nameko_bungaku/



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『なめこ文學全集』複製原画展示イベント
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町田市民文学館で9月23日まで開催中の「〈きのこ×文学〉ワンダー★ランド 〜 きのこ文学の森へようこそ！ 〜 展 」に、『なめこ文學全集』の複製原画が展示されています。


「きのこ」で「文学」とくれば『なめこ文學全集』にぴったりの企画ではありますが、それ以外にもきのこを題材に繰り広げられる児童文学作品を中心に紹介する企画展示となっています。
夏休みの宿題も兼ねて「なめこ文学」と「きのこ文学」に触れてみるのもいいかもしれませんね。


■会場
町田市民文学館 ことばらんど
東京都町田市原町田4丁目16番17号
042-739-3420

■会期
2013年7月20日（土）〜9月23日（月・祝）
休館日：毎週月曜日（ただし 9 月 16 日、23 日は開館）、毎月第 2 木曜日

■開館時間
午前10時〜午後5時

■観覧料
無料

■作品展示期間（期間中に、作品が入れ替わります。）
7/20〜8/15　注文の多い料理店
8/16〜9/23　野菊の墓